グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略
グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略の特長
- 流動性が高く、クレジット・リスクを内包しない先進国市場の債券セクター及び厳選された新興国債券市場に投資するマーケット・ニュートラル戦略
- 独自に開発したレラティブ・バリュー(割高・割安)を判断する定量モデルを活用した6つのサブ戦略を用いて超過収益の源泉を分散
- 主要な債券市場および株式市場と無相関となるよう設計
- 市場全体の動きに対しては中立となるよう設計
- 他の債券裁定戦略よりも借入リスクを大幅に低く設計
運用目標
国債、政府機関債およびデリバティブを対象に、レバレッジを活用したロング/ショート・ポジションから成る充分に分散されたポートフォリオを構築、1,000bpsのリスク・バジェットを活用し、リスク調整後のトータル・リターンの最大化を追求。*
* 目標の達成を保証するものではありません。
投資哲学
グローバル債券市場において流動性があり証券化されたセクターでは、長期的に見て構造的な非効率性と短期的な理論値からの乖離が存在する。経験的に、各市場ごとに異なる構造的な非効率性が認められることから、こうした非効率性を特定し、投資機会を捕捉するよう設計された独自開発の定量モデルを活用する。
運用プロセス
独自に開発したレラティブ・バリュー(割高・割安)を判断する定量モデルを活用した6つのサブ戦略を用いて、システマティック・リスク(期間構造、通貨、スプレッドなど)を抑制し、安定した収益の獲得を目指す。サブ戦略への配分は、シニア・ポートフォリオ・マネージャーが機動的に調整する。
6つの主要サブ戦略** | 概要 | 想定配分注1 |
---|---|---|
国債最適化 | 独自の定量モデルを活用し、ファンダメンタル・バリュー(理論値からの乖離幅)の最大化を追求 | 20% |
国債レラティブ・バリュー | 独自の定量モデル及び運用チームの定性分析を通じて、各国の国債の金利カーブ上のレラティブ・バリュー(割高・割安)を追求 | 20% |
MBSレラティブ・バリュー | 独自の定量モデル及び運用チームの定性分析を通じて、住宅ローン証券市場におけるレラティブ・バリュー(割高・割安)を追求 | 5% |
スワップ・レラティブ・バリュー | 独自の定量モデルを活用し、スワップ及び金利先物市場におけるレラティブ・バリュー(割高・割安)を追求 | 10% |
先物レラティブ・バリュー | 各国の先物と国債の間の裁定機会を追求 | 30% |
スプレッド・トレーディング | 国債、政府機関債、住宅ローン証券およびスワップの各市場間のレラティブ・バリュー(割高・割安)を追求 | 15% |
** 上記のサブ戦略に新たな戦略が追加されたり上記戦略の幾つかを終了したりする場合があります。上記の配分比率は目標値であり、実際の配分とは異なります。目標配分比率は変更される場合があります。注1 名目時価総額ベース。
シニア・ポートフォリオ・マネージャー
Michael Meyler
マネージング・ディレクター、先進国金利責任者
Michael Meyler
留意事項
当ホームページでご紹介している戦略への投資にあたっては、当社と投資一任契約を締結していただくことを前提としています。また、国内債券戦略以外への投資にあたっては、当社と一任契約を締結後、その契約に係る運用の権限をグループ内の運用会社に委託します。
費用について:投資一任業務の対価として、投資顧問報酬(資産残高に対し最大1.10%(税抜1.00%)※の逓減料率)が費用として発生します。また、一部の戦略では、前記の基本料率に加え成功報酬をいただく場合があります。成功報酬につきましては、あらかじめ定めた基準等に基づき実際の運用実績等に応じて投資顧問報酬が変動するほか、お客様と別途協議により取り決めさせていただくことから、事前に計算方法、上限等を示すことができません。当ホームページでご紹介している一部の戦略の運用にあたり、当社と投資一任契約を締結頂いた上で、当社またはグループ会社が運用を行う投資信託を組み入れる場合、別途投資顧問報酬最大0.0550%(税抜0.050%)が発生します。投資顧問料率および最低受託金額については、契約資産の性質、運用方法、対象等に応じて、別途協議のうえ取り決めることがあります。投資顧問報酬とは別に有価証券売買委託手数料や、有価証券の保管等に係る諸費用が費用として発生し、受託資産から控除されることがあります。また、これらの費用は運用状況により変動するため事前に具体的な料率・上限額を表示することができません。前述のとおり、金額及びその上限額を記載することが出来ない費用があることから、お客様が支払うべき手数料の金額の合計もしくはその上限を記載することはできません。※当社が現在、投資一任業務で提供している運用戦略にかかる投資顧問報酬で最も高いものを記載しております。実際の投資顧問報酬は、個別の契約内容、受託資産残高等によって異なります。
リスクについて:グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略への投資には多大なリスクがあり、リスクには以下に示す事柄を含みますが、これらに限定されるわけではありません。投資家は、当戦略への投資が適しているかどうかを決定する際に、以下のリスク要因の概要を慎重に考慮してください。
投資にレバレッジを活用:この投資戦略には多大なレバレッジが活用されており、借り入れ、レポ取引、先物、デリバティブ、空売りの利用が含まれていますが、これらに限定されるわけではありません。借り入れた資金で行った投資が、これらの資金の使用で請求される額よりも大きな収益を上げたときには、レバレッジによって、グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントの投資リターンは拡大します。しかし、借り入れ資金で行った投資からもたらされる収益が、当アカウントが資本借り入れの利用で請求される金利よりも低い場合には、レバレッジは投資リターンを低下させることになります。このように、レバレッジの活用は投資リターンを一段と不安定にする可能性があります。可能な限り、当アカウントによる借り入れは、当アカウントの投資ポートフォリオによって保証されます。一定の状況下において、当アカウントは、レバレッジに必要な債務を支払うために投資の全部または一部の清算を求められることがあります。こうした状況下における清算は、悪影響をもたらす可能性があります。
短期的な市場見通し:PGIMフィクスト・インカムの取引決定は、短期的な市場見通しを基に行われることがあります。その結果、ポートフォリオのターンオーバー(回転率)が大幅な取引コストにつながる可能性があります。
グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略におけるリスク:グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略の成功は、有価証券、金融商品または市場のプライシングの非効率性を特定し活用するPGIMフィクスト・インカムの能力にかかっています。PGIMフィクスト・インカムが投資機会を見出すことができるのか、または証券市場のプライシングの非効率性を活用できるのかということについての保証はありません。政治危機、金利の変動、有価証券の強制的な償還または市場の流動性の全般的な欠如は、グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントに多大な悪影響を及ぼす可能性があります。市場の安定およびプライシングの効率性が長期間続けば、収益が低下するかマイナスとなることも予想されます。
量的投資リスク:グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略の成功については、価格とボラティリティの短期および長期の相関を活用しようとする上で、PGIMフィクスト・インカムが使用する数理モデルが大きな役割を担っています。
米国国債:グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略は、米国債、政府機関債ならびに米国政府支援企業または機関が発行または保証するMBS(およびこれらのデリバティブ)に対して、基本的にロングポジションとショートポジションに投資することが予想されます。米国政府は、法的に支援する義務がない場合には、米国政府支援企業または機関を支援しない決断を行うかもしれません。その場合、仮に発行体が債務不履行となれば、当アカウントは多額の損失を計上する可能性があります。
債券:グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントが投資する債券の価値は、金利変動(金利リスク)や全般的な市場流動性の変動(市場リスク)に合わせて変化します。さらに、債券の価値は、信用度、政治的安定または経済政策の健全性の認識によっても変動することがあります。
政府系MBS:米国政府機関または米国政府支援企業によって発行または保証されたMBS(「政府系MBS」)は、当該証券の裏付けとなるローンの期限前返済のリスクにさらされる場合があります。一般に、金利が低下すると期限前返済率が上昇し、金利が上昇すると期限前返済率が低下します。期限前返済率は、経済、人口動態、税金、社会的および法律上の要因によっても影響を受けます。期限前返済率が予想と異なる程度に応じて、MBSへの投資における平均利回りは悪影響を受けることがあります。グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントは、期限前返済リスク、金利リスクおよびヘッジリスクを高めているIO証券、PO証券およびその他の種類の「デリバティブ」政府系MBSに投資することが予想されます。政府系MBSの元本や金利の支払いは、米国政府によって保証されていないため、当アカウントはファニーメイやフレディマックの信用リスクにさらされることになります。
ヘッジ:グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントは、関連する有価証券またはデリバティブにロングポジションとショートポジションをとることによって、ポートフォリオの一部または全部をヘッジすることがあります。ポートフォリオにおけるポジションの価値の下落をヘッジすることは、当該ポートフォリオのポジションの価値の変動を払拭するものではなく、当該ポジションの価値が下落するときに損失を防ぐものでもありません。ヘッジ取引はまた、ポートフォリオのポジションの価値が上昇するならば、収益機会を限定してしまいます。ヘッジするポジションと、守るべきポートフォリオのポジションとの間に不完全な相関が生じたときには、プロテクションが得られないことがあり、当アカウントが損失リスクにさらされる可能性があります。
スワップおよびスワップション:グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略によるスワップ契約またはスワップションの利用が、投資目的を推進する上で成功するかどうかは、PGIMフィクスト・インカムが、ある種の投資が他の投資よりも高い収益をもたらすか否かを正確に予測できるかどうかにかかっています。グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントは、スワップ契約カウンターパーティの債務不履行または破綻が起きた場合は、スワップ契約で予想された受取額の損失リスクを負うことになります。政府による規制の可能性も含めたスワップ市場の動向が、現有のスワップ契約を終了する当アカウントの能力、または当該契約における当アカウントの権利と義務に悪影響を及ぼす可能性があります。
オプション:オプションへの投資は、原証券への投資よりも損益が大きくなる可能性があります。原証券の価値の変化、時間の経過、原証券の将来の価格行動に関する市場の認識の変化、またはこれらの組み合わせによって、オプションの価値が変化することがあります。オプションの市場は流動性が低い可能性があります。
先物および先物オプション:先物契約や先物オプションは価格の変動が激しく、レバレッジ依存が高い上に流動性が低いと思われるため、先物および先物オプションの取引には多大なリスクがあります。グローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントは、先物市場でポジションを設定または維持するためにブローカーに預けた当初証拠金および維持証拠金の全額損失を被ることがあります。市場の動きがグローバル・ リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略のポジションと逆になるときは、当アカウントは、ポジションを維持するために、直前の通告によって、多額の追加証拠金の差し入れを求められることがあります。一定の市場状況において、PGIMフィクスト・インカムは、ポジション解消が困難または不可能となることがあります。
空売り:米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントが保有していない有価証券を売却(空売り)することによって、不利な値動きが当アカウントのポートフォリオへ及ぼす影響を著しく増大させることがあります。有価証券の空売りは、証券の市場価格が理論的に無制限に上昇することによってもたらされる、理論的に無制限の損失というリスクをかかえており、ショートポジションを解消するための買い戻し(ショートカバー)ができなくなるおそれがあります。ショートカバーに必要な有価証券が購入可能であるという保証はありません。ショートポジションを解消するための証券購入は、それ自体が証券の価格を一段と上昇させる要因となり、損失を拡大させてしまうことになります。
レポ取引:レポ取引は、ブローカー・ディーラーの破綻またはブローカー・ディーラーに影響を与えるその他の事態などによって、有価証券の買い戻しまたは売り戻しをするブローカー・ディーラーが債務不履行となるリスク、またはかかる義務の遂行に遅れが生じるリスクを伴います。
流動性およびバリュエーション:米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントは、流動性市場が存在しないある種の金融商品に投資することがあります。流動性の低い有価証券はスプレッドが拡大する傾向があります。適正なバリュエーションは厳密ではなく、価格はある期間から次の期間までに大きく変化することがあります。加えて、そうした投資の処分に長い期間を要することがあります。限定的な流動性と激しい価格変動が続く期間に、当アカウントが、PGIMフィクスト・インカムが有利であると見なす価格や時期に投資の取得または処分を行う能力が阻害される可能性があります。さらに、米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略における投資は、アカウントのストラクチャーに応じて、償還の制限および譲渡の制限の理由により、流動性が限定されることがあります。
プライムブローカーの信用リスク:米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントは、ファンドおよび有価証券の設定に関連して、プライムブローカーの信用リスクを負います。かかるプライムブローカーのいずれかが不履行または破綻となれば、当アカウントに多大な悪影響が出る可能性があります。
パフォーマンス報酬:一定の報酬が運用実績に基づいて支払われることで、PGIMフィクスト・インカムにとって、運用報酬のない場合と比べて、規模やリスクが大きく、より投機的な投資を行う動機となる場合があります。また、パフォーマンス報酬は、米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントの資産の実現および未実現の上昇分を基準とするため、PGIMフィクスト・インカムに支払われる報酬は、このような報酬が実現した上昇分だけを基準にするよりも、より大きな報酬額となる可能性があります。
利益相反:さまざまな潜在的および実際の利益相反が、PGIMフィクスト・インカムおよび関連会社の全般的なポートフォリオ運用活動から生じる可能性があります。たとえば、PGIMフィクスト・インカムは、その他の顧客(関連会社を含む)を有しており、それらのアカウントが米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略アカウントと同じ有価証券の売買を行うことが考えられます。これにより、特定の投資への参加または特定の投資の処分を行うための機会配分などの事項に関して、場合によっては利益相反が生じる可能性があります。
グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略の投資プログラムは投機的であり、多大なリスクを含んでいます。グローバル・リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略の投資目標が達成されるという保証はありません。加えて、米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略が折にふれて採用する可能性のある証拠金借り入れ、オプション取引、その他のレバレッジを利用した活動、限定的な分散投資およびその他の投資手法の慣行が、ある一定の状況下で、米国リクイディティ・レラティブ・バリュー戦略の投資家に著しいリスクをもたらす可能性があります。