欧州不動産バリューアッドの考察︓ 次サイクルの投資機会を捉える
足元の欧州不動産を対象としたバリューアッド投資には、いくつかの要因による追風が吹いている。欧州不動産の価格は大幅な調整を経たのち、2024年には安定し、今後数年は上昇基調に転じることが見込まれる。
足元の欧州不動産を対象としたバリューアッド投資には、いくつかの要因による追風が吹いている。欧州不動産の価格は大幅な調整を経たのち、2024年には安定し、今後数年は上昇基調に転じることが見込まれる。
この10年のエマージング市場は、経済の不確実性や地政学的緊張という暗い影の落ちる、パフォーマンスの振るわない地域という色眼鏡で見られてきた。これはまた、エマージング市場が米国の経済政策や米ドルの動向、そして世界の貿易に左右されるものであるという固定観念が根強く残っていることも示している。
3月の欧州中央銀行理事会では、市場の予想通り25bpsの利下げがなされ、中銀預金金利は2.5%となった。ユーロ圏では金融政策が焦点となり財政政策は二の次となっていたが、今やその役割は逆転しつつある。
2024年10-12月期の米国株式市場は好調に推移し、史上最高値に近い水準で年を終えた。同四半期の株式市場の上昇は、トランプ氏の公約にあった金融サービスおよびエネルギー分野における規制緩和期待を反映したことがきっかけとなった。
短期的には広範な不確実性が市場に影響を及ぼすと考えられるが、引き続く債券の強気相場は、高止まりする利回りによって長期的には魅力的なリターンが続く可能性が高いことを示している。
日銀にとっては、為替が安定するよう利上げペースを調整しつつ、家計・企業の物価観の変化を待つのがベストケースだが、どうしても避けられない場合は、円高よりは円安を良しと考えるかもしれない。