エマージング市場

投資環境を巡る不確実性が高まる中、中南米の投資機会を検証する

2022年4月1日

  • インフレ高進と世界経済の成長鈍化が見込まれる一方、足元では金融・財政政策による経済への後押しが弱まってゆく状況にある。加えて、ロシア・ウクライナ紛争によって、投資環境を巡る不確実性が更に高まっている。
  • こうした状況の中でも、中南米地域はロシア、ウクライナ、ベラルーシとの貿易取引が限定的であり、今回の紛争による直接的な影響を受けにくいことから、同地域のパフォーマンスは年初来でアウトパフォームしている。
  • エネルギーや食料品価格の高騰によってインフレが更に強まり、中南米では従来の想定以上に金融引き締めが余儀なくされる可能性があるが、相対的に高水準の政策金利が魅力的なキャリー獲得機会を提供しており、グローバル投資家の関心を集める可能性がある。
  • 中南米主要国では輸出に占めるコモディティの割合が高いことから、エネルギーや食料品価格の高騰は同地域にとって追い風となる可能性があるが、恩恵の程度は国によって異なる。コロンビア・エクアドルは原油価格高騰による恩恵を受けるが、チリは金属や食料品価格高騰による恩恵が、原油価格高騰によって相殺される。メキシコは、主要輸出品が工業製品であり、コモディティ価格上昇の影響を受けやすい。一方、貿易摩擦の激化、供給面の混乱、今般の地政学リスクを背景に、北米市場に近い国にサプライチェーン網を配置する動きが強まっており、これによりメキシコが恩恵を受ける可能性がある。ブラジルは主要輸出品が食料品および鉱石・金属であることから、コモディティ価格高騰の恩恵を受けると考えられる。
  • 中南米への投資を検討するに当たっては、政治リスクについても注意を払う必要がある。例えば、チリとペルーにおいて2021年に左派の大統領が誕生したのに続き、2022年にブラジルとコロンビアで実施される大統領選挙では、非正統的な政策を訴える候補者が高い支持を集めると予想されている。また、アルゼンチンやメキシコでも左派政権の下で、市場の信頼感が揺らいでいる。

 

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