The Outthinking Investor

核融合は「人類初飛行の瞬間」を迎えるのか

エピソード8
2026年7月31日

世界を動かす力を、大局的な視点で読み解くPodcast『The Outthinking Investor』。

PGIMのチーフ・グローバル・エコノミストであるダリープ・シンが、各分野の第一線で活躍する専門家を迎え、いまとこれからの世界経済・国際秩序を読み解いていきます。

動画の要点

マサチューセッツ州に建つ実証機SPARCは、核融合から正味のエネルギーを生み出す、商業ベースで製造された世界初のマシンとなる見込みです。機体はすでに約8割が完成し、施設は運転許可も取得しています。本エピソードでは、PGIMのダリープ・シンが、コモンウェルス・フュージョン・システムズ(CFS)CEOのボブ・マムガード氏を現地に訪ね、電化とデータセンターがけん引する電力需要、出力調整可能なゼロカーボン電源としての核融合の価値、そして2030年代前半の商用化に向けた道筋を掘り下げます。

  1. SPARCは発電所の一歩手前に位置づけられる実証機です。核融合発電所の仕組みと組み立てを検証する「最後のステップ」で、機体は約8割が完成しています。
  2. SPARCの次に来るARCは、バージニア州リッチモンド郊外に建設される世界初の商用スケールの核融合発電所です。許認可は完了し、稼働目標は2030年代前半。
  3. 世界は電化に向かい、データセンターが電力需要の伸びをけん引しています。消費全体ではまだ一部ですが、最も急速に成長する分野として安定供給への懸念が高まっています。
  4. 太陽光や風力は立地や天候に左右されるため、それだけでは需要を賄えない地域があります。核融合には、出力調整可能なゼロカーボンのベースロード電源としての役割が期待されます。
  5. 核融合は連鎖反応が起きないため、原理的にメルトダウンは起こりません。長寿命の高レベル放射性廃棄物も生じず、米国では粒子加速器に近い枠組みで規制されています。
  6. 燃料となる重水素とリチウムは豊富に存在します。一方、太陽光・蓄電池・EVが米国発明・中国展開となった教訓を踏まえ、核融合の産業化には約100億ドルの政策支援が論点。
  7. SPARCが科学と工学を、ARCが経済性を検証する段階に入りました。SpaceXが宇宙開発の速度を変えたように、核融合でも民間主導の段階的な飛躍が起きつつあります。

※日本ではPGIMジャパンのウェブサイトを通じて、動画付きのPodcastとして配信しています。

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