S&P500インデックスは、地政学的緊張の高まりとエネルギー価格上昇によるインフレリスクが市場センチメントに悪影響を及ぼしたことから、2026年1-3月期に4.3%下落した。イラン情勢の悪化とそれに伴うホルムズ海峡の封鎖により、世界の原油供給は大幅に制約され、総合インフレ率(CPI)が表面上は安定的に推移しているように見える中でも、エネルギー価格は急騰した。こうした状況下、市場が織り込む2026年までの利下げ回数は減少し、ディフェンシブ・セクターやコモディティ関連セクターへの資金シフトが進んだ。企業業績は概ね堅調だったにもかかわらず、1-3月期はマルチプルが縮小したほか、特にテクノロジーやAI関連株を中心としたグロース株からの資金のローテーションが見られた。
2026年1-3月期の米国株式市場は、地政学的緊張の高まり、金利見通しの変化、原材料価格の継続的な上昇圧力を市場が消化するにつれ、ボラティリティが再び高まる展開となった。
市場では、割安でよりディフェンシブなセクターへと明確に資金をローテーションさせる動きが見られ、長期的な高成長銘柄にとって圧力となった。こうしたシフトは、既にセンチメントが軟化しつつあった消費関連セクターにとっても重石となった。
消費者は引き続き物価上昇に直面しているが、イラン紛争が早期に解決されず、これによって原油価格が高止まり、あるいはさらに上昇する場合には、さらなる圧力に晒される可能性がある。米連邦準備制度理事会(FRB)の議長交代、米最高裁が相互関税を違憲としたことを受けて導入された代替的な関税政策の今後の展望、11月に迫った米中間選挙など、今後9ヵ月間にわたって米国経済および市場に影響を及ぼし得る要因は数多く存在している。
多くの不確実性に直面する中、金融環境のボラティリティはより高まっているとは言え、2026年末に向けた企業利益の成長見通しは引き続き良好である。
マクロ経済面での課題に直面しつつも、足元でファンダメンタルズは堅調さを維持している。
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PGIMJ129328 5503001-20260520